政府がすすめる農協改革の進展の中には信用事業分離や准組合員の事業利用制限など、これまでのJAのあり方を根本的に変える提案がなされています。平成28年4月に農協法が改正され、JAの自己改革が求められる中でJA中野市では組合員・地域の方に愛され支持されるJAであり続けるため、将来を見据えた未来を拓く自己改革に取り組んでいます。
我々は総合事業の堅持と地域・組合員に必要とされるJAであり続けるために、組合員・地域とともに農業所得増大、組合員が主役のJAづくりをめざし改革に取り組みます。
JA中野市が実践する自己改革への取り組み
1.農業振興事業の取り組み
- 剰余金から積み立てた資金を活用し、長期的視野に立った新技術、新品種等の開発とその普及。
- 被覆資材助成、巨峰種なし化、高品質安定生産に向けたかん水施設、ハウス施設等への助成。
- 晩腐病、凍害防止対策、非破壊糖度センサー導入、SMAP21の展開。
- きのこ機能性エビデンスの確保、消費の創出と喚起、特別低金利の融資。
- 果樹大苗養成と配布事業。
- アスパラガス、トルコキキョウ等独自育苗施設による育苗と配布事業。
- 菌茸類種菌の大量増殖独自施設による種菌配布事業。
- オリジナル品種の育苗開発と普及事業。
- 知的財産権の確保。
- 知的財産権等を活かしたブランド戦略。
2.販売・生産資材事業の取り組み
- 生産者・JA拠出による特別消費宣伝費の活用。
- パッケージセンターの設置と機能の利活用。
- 農業観光の展開。
- 学校給食センターへの食材提供。
- 生産資材の市場価格調査及び多面仕入れによるコスト削減。
3.金融事業の取り組み
- 園芸振興有利販売応援資金、果樹一挙更新資金、きのこ経営安定資金、カルチャー資金等の独自特別金利での融資。
- 住宅ローン利用者向け「りんごの樹オーナー制度」。
- 新規組合員加入限定金利上乗せ、組合員限定「フリープラス」、年金受給者・シニア向け商品の提供。
4.地域と農でつながる取り組み
- 協同組合活動の理解促進とJA運営への参画に資する活動に対する積極的な支援。(「組合員協同活動実施要領」による。)
- 営農、農業生産、経営に関する活動、先進地視察など見識を高める活動。
- 生活、健康、文化を高める活動。
5.子会社の設立とその機能を活かした事業展開の取り組み
- ジェイエイ・アップル(株)による工機・燃料・生活・会館・介護福祉・葬祭事業の展開。
- 中野市農協運輸(株)による集荷・出荷・個戸配送。
こうした総合事業の取り組みには指導事業費・営農販売費・教育情報費等の単年度事業費用の他、法律で定められた営農指導・生活文化改善事業の費用に充てる「次期繰越剰余金」や、総代会で承認いただいた「農業振興開発積立金」「野菜・花卉育苗施設更新等積立金」等を充当しています。これらの繰越金や積立金は組合員の皆様が事業を利用して頂くことにより、確保されています。